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  3. インターネットを活用した論文の検索方法と読み方

前回は、セラピストが根拠に基づく医療(Evidence-Based-Medicine)を提供するために、信頼性の高い論文(一次情報)を読むことが重要であることをお伝えしました。今回は、実際に論文の検索方法と論文の読み方についてお伝えしたいと思います。
論文の検索方法や読み方は目的に応じて様々な手法がありますが、ここでは初学者向けに、論文を医療やスポーツ現場に活用するために必要な基本的な知識をお伝えしたいと思います。

目次

    前回のコラム『医療・スポーツ現場における文献の活用方法 「論文の種類と特性」

    論文の検索方法

    私は、効率よく論文を検索するためには、論文データベースを利用することをおすすめしています。
    論文データベースとは論文用の検索エンジンのようなもので、とても便利な手段です。

    下記に無料で使用できる代表的な論文データベースをあげてみました。

    PubMed(米国国立医学図書館)
    Google Scholar(Google社)
    CiNii(国立情報学研究所)
    J-stage(科学技術振興機構)

    ここでは「PubMed」を使った論文の検索方法を紹介したいと思います。

    PubMedの活用方法

    1.PubMedのサイトを検索

    サイトが表示されたのち、「①」欄に検索したいキーワード(英語)を入力した後に「②」をクリックします。

    キーワードによって検索される論文が大きく異なりますので、適切なキーワードを入力することが重要です。

    複数のキーワードを組み合わせて検索したいときは「③」をクリックします。

    2.キーワードの入力
    「④」にキーワードを入力した後に「⑤」をクリックしてキーワードを追加します。

    すべてのキーワードを入力した後に「⑥」をクリックすると検索結果が表示されます。

    3.論文の選択
    検索結果の一覧が表示されますので、閲覧したい論文(⑦)をクリックします。

    4.論文の基本情報とAbstract(要旨)が表示
    PubMedは検索データベースですので、すべての論文(全文)が無料で閲覧できるわけではありません。

    基本的には欲しい論文は購入する必要がありますが、「⑨」のようなアイコンがある場合は、論文(全文)が無料で閲覧できます。

    5.効率的な論文検索の機能
    上記「3.の⑧」には以下のような表示がありますので、必要に応じて検索の設定を行ってください。

    例えば「全文が無料で閲覧でき(A)、研究デザインが無作為化比較試験であり(B)、過去5年以内に発行された論文(C)」であれば以下のようにチェックします。

    5.翻訳機能の活用方法
    初めて英語の論文を読むのはなかなかハードルが高いと思います。
    その場合は「Google chrome」の翻訳機能を活用すると便利です。
    「⑩」をクリックして「日本語」を選択すると翻訳されます。

    ただし、日本語の表現や医学用語は曖昧な部分がありますので、最終的には自分で翻訳してください。

    以上のような手続きで論文の検索と閲覧ができます。
    早速、キーワードで入力して検索してみてください。

    論文の読み方

     論文を読むためにはまず、論文の構成を知る必要があります。論文の構造を以下に記載します。

    このように論文の構成(形式)は決まっています。
    論文の読み方には様々な方法があり、もちろん1行目から順番に読んでも構いませんが、初めての方にとってはかなりつらい作業になると思います。

    そこで、簡単な論文の読み方についてお伝えしたいと思います。論文を読む順序を以下に記載します。

    ① TitleおよびAbstract
    はじめに読者が求めている論文を探すことが重要となります。そのためにはTitleとAbstractを読むことをおすすめします。

    Abstractには研究の概要が端的に書かれており、この論文が読者が求めている内容なのか、全体を読み進める必要があるかを判断することができます。この論文を読み込む必要性があると判断したら次に進みます。

    ②Method
    MethodはAbstractには記載されていな研究の対象者や具体的な研究方法、統計学的解析について書かれています。よって、この論文は現場で活用できるか否かを精査することができます。

    例えば、論文の対象疾患や年齢が、読者が対象としているクライアントと類似していれば参考にすることができますし、そうでなければ論文の内容をそのまま現場に活用することは難しくなります。

    ③ FigureおよびTable
    Methodを読んだらFigureやTableを見てみましょう。FigureやTableは研究結果がわかりやすく視覚化されているため、イメージしやすくなります。

    ④ Conclusion(場合によってはDiscussionを含む)
    Conclusionには研究の結論が端的に記載されているため、この研究で明らかになったことが把握できます。ただし、Conclusionが簡略化され過ぎている場合はDiscussionも読むようにしましょう。

    特にDiscussionの冒頭部分に重要な内容が書かれていることが多い印象があります。

    ⑤全体を読み直す
    IntroductionやResult、Discussionを含め、全体を読み直すことで、さらに理解を深めます。全文を熟読することも重要ですが、読者が必要な情報をピックアップするイメージで読み進めるのもおすすめです。

    ⑥Reference
    さらに深い内容を知りたい場合は引用文献を検索し、同じような手順で読みます。

    論文を初めて読む方は若干大変と感じるかもしれませんが、読み慣れてくるとそこまで負担には感じないと思います。是非、論文を読む習慣を身につけて頂ければと思います。

    主催者への質問

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