飽和しつつある理学療法士・作業療法士の現状~将来性や不安について~

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毎年多くの合格者を出している理学療法士・作業療法士について、将来性はあるのかという不安の声も聞かれます。どちらも高齢化社会で活躍が期待される一方、飽和状態にあるという事実は否定できません。本記事では、理学療法士・作業療法士の現状について紹介します。

理学療法士・作業療法士は増加している?

理学療法士・作業療法士は毎年多くの合格者を出しており、飽和状態にあると指摘されています。理学療法士は平成25年度に1万人の大台に達して以降、毎年1万人前後が合格している状況です。令和3年の合格累計者数は19万人を超え、10年間で倍増しています。

一方、作業療法士も毎年約5,000人前後が合格し、累計では6万人を超えている状況です。厚生労働省の調査では、平成31年現在、作業療法士・理学療法士の供給数は需要数を上まわっており、将来的にはさらにその差が大きくなることが予想されています。

参考:厚生労働省「理学療法士・作業療法士の需給推計の結果

高齢化における理学療法士と作業療法士の需要

理学療法士と作業療法士は年々増加する傾向にありますが、今日の高齢化において、どちらの仕事も高い需要があります。

しかし、そのために多くの方が資格を取得し、飽和状態を生み出しつつあるのが現状です。その傾向は今後、さらに大きくなると予想されているため、生き残るための対策が必要になるでしょう。ただ資格を持つだけでなく、他と差別化する要素が求められます。

理学療法士の将来性

理学療法士の就業率は20代で約90%と高く(前述・厚生労働省調査)、雇用状況は比較的安定している状況です。しかし、今後理学療法士が増え続ければ、希望する施設への就職が難しくなっていくでしょう。理学療法士として生き残るためには、より専門的な能力を高めていかなければなりません。

さらに、他の関連する資格を取得する、得意な分野を持ちスキルを高めるなどの対策が必要です。

理学療法士として必要とされる人材になるためには?

飽和状態の中でも理学療法士として必要とされるためには、技能の質を高めることが必要です。それには、まず「認定理学療法士」「専門理学療法士」の資格取得を目指すと良いでしょう。どちらも理学療法士の専門性を高める資格です。

日本理学療法士協会が指定する研修を受け、試験に合格することで取得できます。特定の分野で専門的な知識とスキルを持つことで、他と差をつけることができるでしょう。

また、「福祉住環境コーディネーター」「ケアマネージャー」といった関連の資格を取得することも、就職の幅を広げるのにおすすめの方法です。

作業療法士の将来性

作業療法士も理学療法士と同じく飽和状態であることが懸念されていますが、介護の分野ではまだまだ人材不足が問題になっています。一般病院が人気を集める一方で介護施設や児童福祉施設、精神病院などでは人手が足りず、需要が高い状況です。将来的にもこの傾向は続くと考えられるでしょう。

IT技術の進化により、治療にITやAIが導入されることも予想されます。すでに「HAL」「Re-Gait」といったリハビリスーツやロボットの開発が進み、オンラインによる遠隔リハビリの導入も始まっています。将来的には、このようなIT技術と協働していく働き方が加速するでしょう。

作業療法士として必要とされる人材になるためには?

今後、作業療法士が増え続ける中で必要とされる人材になるには、理学療法士と同じく特定の専門分野を極めることが必要です。

上位資格である認定作業療法士・専門作業療法士の資格を取得したり、ITやAIの技術に対応できるスキルを習得したりするには、高い専門性が求められます。また、知識や技術だけでなく、患者さんや職場の仲間とのコミュニケーションがスムーズに行える人間関係のスキルも必要になるでしょう。

知識やスキルを磨いて専門性を高めよう

理学療法士と作業療法士は年々増え続け、将来は飽和状態になる可能性があります。ただ資格を持つだけでは、希望の職場への就職も難しくなるでしょう。知識やスキルを磨き、専門性を高めていくことが大切です。これから資格を取得しようとする方も、認定理学療法士などの上級資格を取得することも念頭に入れて学習していくと良いでしょう。

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