以前の記事では、STP分析で自分たちの戦略を組み立てた後、顧客の行動を説明するフレームワークであるAIDMAの法則を紹介しました。これらの記事でもかなり整理がついたとは思うのですが、「もう少し、定量的にできると取り組みやすいのだけどなぁ。」と思った方もいたのではないのでしょうか?今回は、そこからさらに一歩踏み込んで、実際のビジネス分析に使える“パーチェスファネル”のお話をしていこうと思います。

【参考記事】 『医療介護保険,自費リハで使いやすいビジネスのフレームワークSTP分析』 『顧客の行動を科学するAIDMAの法則

パーティスファネルとは?

まず、はじめにパーチェスファネルという言葉を分解してみましょう。

「パーチェス(purchase):購買」×「ファネル(funnel):漏斗」という意味になります。これは、AIDMAモデルの発展形の一つともいわれています。

少しイメージしてみてください…お客さんに広く伝え、実際に集客し、最後の購入にまでたどり着く…これはごく一部の絞り込まれた状態となっているのはなんとなく理解出来るかと思います。

この一連のプロセスと、以前紹介したAIDMAを混ぜながら集客した顧客に対して購買・成約に至るまでの間に、だんだん少数に絞り込まれていく様子が、逆三角形の漏斗のような形になることを表しています。 (注:この記事では患者さんや利用者さんについてはビジネスメソッドの便宜上、顧客と表現をさせていただきます。)

以下に図を作成してみました。

【訪問者】 ホームページやチラシを見る、その施設やお店を訪問した人。 この時点では顧客の名前はまだ不明の状態です。

【リード獲得】 商品やサービスについて問い合わせたり、何度もサイトにアクセスしたり、商品であれば手を取ったり…訪問しただけでなく、なんらかに手を伸ばした状態。 興味が強くなっていると予想されるステップがここでのイメージです。

【見込み顧客】 商品やサービスを買うことが強く期待できる顧客。 こちらからアピールをすると成功率が高い状態とも言えるかもしれません。ここまでに訪問をしてきて、興味を持って手を伸ばしてくれたからです。

【クロージング】 購入の期待値の高い顧客に対して、契約や購入をしてもらうステップ。 場合によってはおまけを付けてアピールをすることや、営業トークといわれるような「買ってもらう会話術」「相手の困りごとを探す力」が問われます。顧客は悩んでいるので、ここで(決して押し売りではなく)最後の意思決定の一押しを進めます。

【顧客化】 購入が終わり、ユーザーとなった状態。 ただ、ここで終わりではありません。ここから、さらに次のサービスや買い替えの際に選んでもらう、会員継続などを含めて関係性を続けてもらうことを頭においておかなければなりません。

医療や介護事業では実際にどのように使うのか?

では、実際に私たちセラピストが働く医療や介護事業では、このプロセスをどのように考えるのでしょうか?

実際にデイサービスなどで普段私がどのように思考を進めているか簡単な例を用いて示してみようと思います。

▶デイサービスの例 【訪問者】 自分のホームページのアクセス数、チラシを配った枚数。 デイサービスの前をのぞき込んで見てくれている利用者っぽい方(と、その家族やケアマネジャー)。 <POINT> そもそもここの数は十分なのか?というのがポイントです。野球でいえば打席数にあたるのではないでしょうか。一打席ではどんなに頑張ってもホームラン王にはなれませんよね。

【リード獲得】 実際に電話やFAXで問い合わせのある件数。 オープニングセレモニーや季節で開催されるイベントに来てくれた方の実数。 <POINT> チラシを配った!頑張った!で終わらずにその反響を見ます。ここであまりリードをとれてなければ、魅力が足りなかった?そもそも届けるべき相手を間違えたか?など対策を考えます。

【見込み顧客】 何度か見学や勉強会、交流会なども含めコミュニケーションをとったケアマネジャーさん。 とても具体的な聞き込みのある利用者候補の方。 <POINT> ここではしっかりと見込み顧客のリストアップの作成をして抜けや漏れのないようにします。さらにそこからその属性の分析をしていきます。分析をすることで次のステップの成約率が高まることや、ここまでのフローで自分の得意/苦手な属性が分かります。

【クロージング】 体験後に少人数でお話をして、デイの利用開始の契約書を準備している状態。 <POINT> 安心してもらいつつ、誠実にコミュニケーションをとります。自分自身が何か買う時の最後のステップを想像してください。「もう買う気にはなっている!でもなんか不安…」という気持ちは今まで経験したことはありませんでしたか?その状態での後押しです。

【顧客化】 契約した状態。 <POINT> 契約数の推移、継続率を見ていきます。また、ここまでの流れをまとめて「一人増やすのに各フェーズの成功率は何%なので、何名の数が必要か?」というのを整理すると次につながります。

このようにパーチェスファネルを活用しながら、適切かつ効率的に顧客に価値を伝えるマーケティング活動をフレーム化して設計し、チームで共有することは、きっとあなたの事業所の魅力向上の力になってくれると思います。

是非一度、検討をしてみてください。

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