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  3. 顧客の行動を科学するAIDMAの法則

前回の記事では、マーケティング分析のフレームワークであるSTP分析を紹介しました。その次に取り組まなければならないのは、顧客(患者さん、利用者さんなど)に価値を発信することです。今回は、顧客へ発信する際のヒントになる、顧客の行動を説明する代表的なフレームワークをご紹介いたします。

目次

    前回の記事はこちら:「医療介護保険,自費リハで使いやすいビジネスのフレームワークSTP分析

    AIDMAの法則とは?

    顧客行動の代表的なフレームワークとして、AIDMAの法則があります。これは、1920年代にアメリカの販売や広告といったプロモーションの実務書で示されたもので、消費者がある商品やサービスを知って実際に購入に至るまでを以下の5段階であるとしたものです。


    ①Attention(注意)
    ②Interest(関心)
    ③Desire(欲求)
    ④Memory(記憶)
    ⑤Action(行動)

    簡易化した表現として、Attentionを「認知段階」、Interest、Desire、Memoryの3つを「感情段階」、Actionを「行動段階」と3段階に分けて表現する場合もあります。

    では、それぞれを前回コラムのデイサービスの例を踏まえながら説明していきます。

    AIDMAの5つの要素

    5つの要素を細かく見ていきます。なお、以下におけるユーザーとは、デイサービスを想定しているので、利用者やケアマネジャーと考えてください。(※広く捉えると家族やその他の施設、病院などもありますがここではあくまでも簡単に考えていきます。)

    ①Attention(注意)…製品やサービスの存在を知ってもらうこと
    デイサービスの場合、どれだけ質の高いサービスや素敵なスタッフの居る事業所であっても、利用者さんやケアマネさんなどのユーザーに存在が伝わっていなければ、実際に利用されることはありません。

    ②Interest(関心)…製品やサービスへの興味や関心を深めること
    ユーザーは自分達の存在を認知しているのですが、まだ興味を示す段階にまでは至っていない状況です。「知ってはいるけど」で止まっています。このままではデイサービスの魅力を理解してもらうことは難しいです。興味や関心を持ってもらうため、魅力をアピールしたり、他との違いを提示していくことがカギとなります。前回コラムのSTP分析がかなり関連してきますね。

    ③Desire(欲求)…その製品やサービスを使用したいという感情を高めること
    興味はあるが「行きたい!」とまでは思わない状態で止まっています。そのため、ユーザーに「このデイサービスに行ってみたい」という強い感情を抱かせることが必要になってきます。例えば、体験会などをきっかけにすることは非常に良いですね。(ただし、体験会が弱いと成約率が落ちるので、取り組みの設計を入念に行うことが重要です。)

    ④Memory(記憶)…製品やサービスの存在やその魅力を強い記憶として定着させること
    ここまで来るとユーザーに記憶されている状態です。記憶が強いうちにすぐに契約に至れるようにします。体験会後はケアマネや利用者に意思を確認するといった方法が挙げられます。「まだ、今すぐ申し込みは行わない…」としたら、記憶が薄れないようにする対策が必要です。例えば口コミで評判を維持する、ケアプランセンターに分かりやすいパンフレットを置く、車やユニフォームを特徴的にして町でみる状態にして思い出してもらうなどが挙げられます。

    この段階でのユーザー視点は、エステやフィットネスジムの体験に行ったことがある方はイメージしやすいのではないでしょうか?これらの体験に行ってみるのも勉強になるのでおすすめです。(※契約に注意!笑)

    ⑤Action(行動)…製品やサービスを実際に購入してもらうこと
    この段階でようやく実際に契約がとれます。ちなみに、AIDMAからは外れますが契約後には継続率、サービスの価値の高さ、満足度などが勝負となっていきます。どれだけ上手くプロモーションをしてもサービスの質やユーザーとのマッチングがズレていては辞めていしまうのでなかなか稼働率は上がりません。当然、注意が必要です。

    AIDMAの法則以外のフレームワーク

    AIDMAと合わせて活用されたり、AIDMAと比較されることの多い類似したフレームワークもあります。少し視点を変える際には利用出来るものです。ここでは2つ紹介します。

    ・AIDA
    こちらも非常に有名な心理学から発展した顧客心理の段階付けの理論です。

    ①Attention…対象の注意を引く
    ②Interest…対象に商品やサービスをアピールして関心を引く
    ③Desire…対象に商品やサービスへのニーズがあって、提供することで満足をもたらすことを本人に納得感を持たせる
    ④Action…対象に行動(購入など)を実際に起こさせる

    ・AISAS
    こちらは日本でよく用いられる、インターネット上での購買行動におけるプロセスのモデル理論です。オンラインでの採用戦略やブランディングに使い勝手が良いと思います。

    ①Attention…注意(存在を知る段階)
    ②Interest…関心(その商品やサービスに興味持った状態)
    ③Search…検索(より深く知るために情報収集をする)
    ④Action…行動、購入
    ⑤Share…共有する(使用した商品・サービスのレビュー、SNSのシェア、ツイートなどの口コミのイメージ)

    おわりに

    今回ご紹介したAIDMAの法則などで、すべての顧客の行動を説明出来る!…とまではなかなか言えません。しかし、このようなフレームワークを用いることは、サービスや自分たちの取り組みを伝える大きなヒントになるでしょう。

    また、これらの理論は古くから提唱されているものです。近年ではその他の理論も示されていますが、それらの発展形となっているのものが多いです。そのため、AIDMAの法則などベースを理解しておくことが大事になります。フレームワークを活用しながら、適切に顧客に価値を伝えるプロモーションを設計することは、良い事業所づくりの力になってくれると思ういます。是非一度整理してみてください。

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