変形性股関節症例における歩行障害を,前額面・矢状面から整理し,Trendelenburg徴候やDuchenne徴候,股関節伸展角度減少などの異常歩行について,「修正すべき歩容」と「修正に慎重を要する歩容」という観点から解説する.また股関節内転モーメントと変形性股関節症進行との関連性を踏まえ,杖使用,歩隔拡大,歩行率増加などの力学的介入戦略についても紹介する.さらに股関節外転筋力低下だけでは説明できない異常歩行に対して,股関節求心性低下,内転筋群過活動,腰方形筋の短縮・過活動,上半身重心位置,足圧中心の外方化など,多角的な視点から原因を分析し,評価と治療戦略を整理する.加えて,変形性股関節症例に生じやすい構造的脚長差や補高についても取り上げ,歩行や股関節負荷との関連性を踏まえながら,臨床での考え方を解説する.「なぜその跛行が出現しているのか」,「本当に修正すべき歩容なのか」を力学的・機能的視点から深く考え,異常歩行に対する評価・介入戦略を再考する
開催日程
日時: 2026/08/10 (月) 20:00 - 21:30
開催場所: オンライン 参加費: ¥1,980 講師: 川端悠士
日時: 2026/08/17 (月) 20:00 - 21:30
開催場所: オンライン 参加費: ¥1,980 講師: 川端悠士
本研修会では人工股関節全置換術(THA)後の歩行障害を,前額面・矢状面から整理し,THA後に生じやすい自覚的脚長差と歩行との関連性についても解説する.Duchenne徴候,立脚終期における股関節伸展角度減少など,THA後に残存しやすい異常歩行に対して,「筋力低下」という単一要因ではなく,股関節外転筋群の遠心性収縮機能,股関節内転・伸展可動域,腰椎骨盤帯安定性,足圧中心制御,術前からの代償運動パターンなど,多角的な視点から病態を紐解く.またTHA後の歩容異常が転倒,腰痛,膝関節痛,対側股関節障害の進行に与える影響について,最新の研究知見を踏まえて解説する.さらに自覚的脚長差と歩行の左右非対称性・変動性との関連を通して,「なぜ歩行を修正する必要があるのか」を力学的視点から考察する.臨床で遭遇する「筋力は改善しているのに歩容が変わらない」,「歩行練習をしても代償運動が残存する」といった症例に対して,異常歩行に対する評価・介入戦略を再考する.
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講師プロフィール
理学療法士.JA山口厚生連周東総合病院リハビリテーションセンターに所属.運動器理学療法を専門とし,主に人工股関節全置換術後の自覚的脚長差に関連する臨床研究を行っている.学会発表・論文発表に加え,専門誌での査読を担当するとともに,運動器理学療法領域の書籍の執筆・編集にも携わっている.日本運動器理学療法学会評議員,山口県理学療法士会理事.理学療法士養成校の非常勤講師も務めている.
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