道を究めるための「在り方」とは?その答えが見つかる書籍をご紹介

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沓脱 正計 くつぬぎ手技治療院 院長

趣味や仕事を究めようとするとき、大切になるのが「生きる姿勢」「心構え」など、人としての「在り方」ではないでしょうか。自分の在り方が揺るぎないものであるからこそ、信念を貫き、目標に向かって進んでいくことができるのでだと思います。その「在り方」は、お題目のように箇条書きされているものも、わかりやすくてよいのですが、やはり人の生きざまから読み取っていくことが、もっとも心に響くでしょう。

趣味や仕事を究めようとするとき、大切になるのが「生きる姿勢」「心構え」など、人としての「在り方」ではないでしょうか。 自分の在り方が揺るぎないものであるからこそ、信念を貫き、目標に向かって進んでいくことができるのでだと思います。

その「在り方」は、お題目のように箇条書きされているものも、わかりやすくてよいのですが、やはり人の生きざまから読み取っていくことが、もっとも心に響くでしょう。

今回は、私の心に響いた3冊を選ばせていただきました。登場する人物は、それぞれ異なる人生を歩んでいますが、そこには共通する「在り方」があるように私は感じます。それを文中から汲み取ることで、自分の在り方を見出す助けとなるでしょう。

いずれも優れた書籍なので、単に読むだけでも面白いのですが、自分の在り方を見つめ直したいという方、ぜひご覧になられてみてはいかがでしょうか。

木のいのち木のこころ ― 天・地・人(新潮文庫)西岡 常一 , 小川 三夫 , 塩野 米松(著)

25年程ほど前、私が学生の頃に本屋さんで目に留まり、お金がなかったのに何だか気になって、食事代を削って購入した思い出の本です。私自身の、そして治療家としての「在り方」を方向付けてくれました。

伝説の宮大工、法隆寺大工三代目棟梁の西岡常一、その弟子で伝統的な徒弟制度のよいところを残しつつ昇華させ、「鵤工舎」として会社を設立させた小川三夫、鵤工舎に集った孫弟子である若者達の生きざまが、「天」「地」「人」の三部作となってまとめられた作品です(現在は文庫で合本版が出ています)。

「木は生育の方位のまま使え」「堂塔の木組は寸法で組まず木の癖で組め」「木の癖組みは工人たちの心組み」など、古から口伝として受け継がれてきた至言の数々は、あらゆる分野の仕事で活かすことができる知恵の宝庫でしょう。堂塔を建立する時は300年後に設計図通りになるよう造っていくという、時間軸におけるスケールの大きさにも圧倒されます。

昭和から平成へ、三代に渡る人々の生きざまから、時代が変わることで変わっていくものと、変化しない、させてはいけないものを読み取っていくことができます。

ここから、平成の次の時代を生きていく私たちが、変化していく時代に合わせつつも流されず、主体的に生きていくためのヒントを学び取ることができるのではないか。私はそのように思っています。ボリュームはややあるのですが、最もオススメしたい一冊です。

北斗の人(角川文庫)司馬遼太郎(著)

「竜馬が行く」「坂の上の雲」などの名作を生み出した司馬遼太郎の小説の中で、私がもっとも好きな作品がこの「北斗の人」です。 主人公である千葉習作は、現代剣道の礎を作った北辰一刀流の剣術家です。彼は当時の剣術が、技の数々を大げさで難解な表現をすることで虚勢を張っていると非難し、それぞれの技を分析して合理的な技法としてまとめ、さらにその習得法も整理しました。それによって不器用な者まで習熟するようになり、その門下生は当時3000人に上ったとされています。

このような習作の生きざまから、より良い時代を作っていくための信念を貫き通す姿勢、変化に伴う困難さに立ち向かっていく姿を学ぶことができるでしょう。先の「木のいのち 木のこころ」と並んで、私たちが日本人として知っておきたい文化的な素養も得ることができる一冊です。

バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書) 前野ウルド浩太郎 (著)

昆虫博士になる夢を持って、バッタの害を解決すべく、単身でアフリカはモータリカへ。現地での研究活動で繰り広げられる失敗の数々、低予算で四苦八苦しながらも工夫を重ねる姿が軽いタッチで描かれています。「他人の不幸は密の味」のとおり、その失敗談に何度も笑わされながら、引き込まれるような文章力に感嘆しつつ、あっという間に読破してしまいました。

筆者はついていない男として描かれていますが、よい意味でのあきらめの悪さがあり、持ち前のバイタリティーで困難を乗り越えていく姿を通して、逆境の時こそユーモアが大切であることを教えてくれます。文章のタッチは軽くても、この本から得らえることは軽くはありません。

非常に親しみやすく、同世代を生きる私たちの身近な存在として、夢と勇気と笑いを提供してくれる一冊です。

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