【整形外科リハビリにおけるリスク管理の重要性】
整形外科領域のリハビリテーションでは、様々な合併症のリスクを理解し、適切に管理することが安全で効果的な治療の基盤となります。
特に注意すべき主要なリスクには、感染症、偽関節、術後の末梢神経障害、深部静脈血栓症(DVT)、異所性骨化、関節脱臼、慢性疼痛症候群などがあります。
画像所見の解釈は、これらのリスク評価において重要な要素です。
単純X線、MRI、CTなどから、骨癒合の状態、神経走行との位置関係、軟部組織の状態、関節の適合性などを詳細に評価することで、リスクの早期発見と予防が可能となります。
中でも、セラピストには特に以下のリスク管理能力が求められます
✅感染徴候の早期発見と適切な対応
✅偽関節・骨癒合不全のリスク評価
✅末梢神経障害の予防と評価
✅術後の神経症状モニタリング
✅DVT予防の徹底
✅異所性骨化の観察
✅脱臼予防の管理
✅慢性疼痛への対策
これらのリスクに対する深い理解と適切な評価・管理能力を身につけることで、合併症の予防と早期発見が可能となり、より安全で効果的なリハビリテーションを提供することができます。
また、多職種との緊密な連携により、包括的なリスク管理体制を構築することが重要です。
エビデンスに基づいた介入と適切なリスク管理により、患者さんの機能回復と生活の質の向上を目指していくために、リスク管理と治療戦略について深く学んでください。
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【講義内容】
◇偽関節(骨癒合不全)
・発生率と発生に関連する因子
・高齢者はに偽関節が生じやすい理由
・骨の太さとの関係性
・骨折の治療と治癒過程
・臨床ではどのように強度を評価するのか?
・レントゲンでは何をもって骨癒合とするのか?
・骨折治癒過程に影響を与える因子
・なぜ骨形成にインスリンが重要なのか?
・骨癒合を得るのに重要な要素~AO法の原理に基づく~
・癒合状況に合わせた治療・運動療法の選択
◇手術後末梢神経障害
・手術後に好発する神経障害
・正しい予防策
・上腕骨骨幹部骨折後の神経障害
・脊椎椎体圧迫骨折
・背臥位像での椎体不安定性
・後壁損傷(CT)
・椎弓根損傷(CT)
・絞扼性神経障害、運動すべき?
・運動療法時の注意点
◇手術後感染症
・どのくらいの輸血量でリスクは上昇する?
・輸血が多いと感染しやすい理由
・血液データによる見極め
・HbA1cを適正に保つために有効な運動
・適切な有酸素運動プログラム
・適切な筋力トレーニング
・なぜリハが感染症予防に有効なのか?
・既に感染症を発症した患者へのリハ介入
◇異所性骨化
・なぜ脳外傷や脊髄損傷は高リスク?
・正しい予防策
・リハビリテーション実施時の注意点
・過度な運動療法の影響
・メカニカルストレス、具体的には?
◇深部静脈血栓症
・発症しやすい手術
・血栓が見つかったら?
・早期離床・歩行が推奨される条件
・離床・歩行前の注意点
・血栓のサイズでリスクは異なるか?
・血栓溶解剤の効果はいつから?
・症状や身体所見
・臥床安静がダメな理由
◇人工股関節置換術後脱臼
・脱臼と関連する要因
・体形がどのように影響するのか?
・肥満が脱臼リスクを高める理由
・低いBMI(痩せ)は安全なのか?
・脱臼の好発時期
・なぜ骨頭が大きいと脱臼しにくいのか?
・jumping distance
◇複合性局所疼痛症候群(CRPS)
・関連する要因
・術後の疼痛はどんなリスクとなるのか?
・CRPSの診断基準と種類
・カテゴリー1. 感覚(Sensory)
・カテゴリー2. 血管運動(Vasomotor)
・カテゴリー3. 発汗・浮腫(Sudomotor/Edema)
・カテゴリー4. 運動・栄養(Motor/Trophic)
・運動療法はする?しない?
・小児CRPS患者への対応
・予防方法
◇回復過程における運動の意義
・酸素供給の増加と組織修復の促進
・炎症の抑制
・血行動態の改善と回復速度の向上
・低酸素による合併症の防止
・運動と酸素消費の関係
・どのような運動が最適なのか?
・筋力トレーニング(抵抗運動)
・有酸素運動と高強度間欠運動
・呼吸トレーニングと肺機能向上
・分段的な機能訓練
・低酸素・高酸素環境下での運動
など多数
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【アンケート】
(PT15年目:満足度10/10点)
エビデンスに考察踏まえた知見より裏打ちされた手法は圧巻、毎回内容も更新されておりいつも新鮮で、先生のセミナー受講歴のない方は特に受講して先生の考え方に触れていただきたい。
(PT7年目:満足度10/10点)
毎回ですが押さえるべきポイント、捉え方、勉強になります。ここまでの内容を体系化し要点を絞って伝えることがいかに難しいか。考え方も勉強になります。
開催日程
日時: 2025/02/01 (土) 14:00 - 17:00
開催場所: オンライン 講師: 瀧田 勇二 先生
こんな人におすすめ
留意事項
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講師プロフィール
【経歴】 平成医療専門学校(現:平成医療短期大学)卒業 国際医療福祉大学大学院 修士課程修了 白金整形外科病院 理学療法教育部長
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