セミナー概要

開催日程

  • 日時: 2022/11/20 (日) 09:00 - 12:00

    開催場所: オンライン

    【セラピストが痛みの原因を作らないために】

    痛みが長く続けば続くほど、精神的な要素も絡んできて改善が困難になります。同時にまた評価も複雑になり、痛みの原因を特定しずらくなってきます。

    さらにセラピストが原因となり、痛みを増長させる可能性もあります。

    そのため「痛みの原因を探るための評価、改善させる方法」と同時に「セラピストが痛みの原因を作らないための方法」も知っておく必要があります。

    瀧田先生が大事にされていることは「やってはいけないことをしない」ということです。

    やってはいけないことを知らずにやってしまっているセラピストは意外にも多く存在し、クライアントが返って悪くなったり、改善を遅延させるケースが多いと認識しています。

    「やってはいけないこと」を知っておくことにはかなり価値があります。

    なぜなら「やってはいけないこと以外は安心してトライできるから」です。あとは良くなる方法を見つけ、繰り返せば良いのです。

    【最後に・・・セラピストは希望】

    【疾患を見るのではなく、病態の理解と把握、個別に対応できる柔軟性が何より大切】

    人の身体はこの疾患だからこの評価、このアプローチというほど単純ではありません。 

    同じ疾患名であっても、病態は人それぞれ違います。

    例えば、同じ棘下筋の機能障害であっても、その原因は様々です。

    短縮によるものなのか? 筋力低下によるものなのか? マルアライメントによるものなのか?

    軟部組織の拘縮によるものなのか? 断裂などの損傷によるものなのか?

    このように機能障害を起こしている原因は様々です。

    だからこそ、この疾患は〇〇の評価、〇〇の治療という画一的な考え方では、決して質の高い臨床は望めません。

    そこで必要となってくるのは「疾患ではなく病態にフォーカスする」という意識です。

    複雑な病態を見極めるための能力は、結局のところ解剖学・運動学・生理学等の基礎知識です。

    一流のセラピストは特別な知識や技術があるわけではありません。

    基礎知識を臨床に結び付けられているかどうかが、実力の差となって表れているにすぎないのです。

    評価編では病態を見極め、的確な評価をできるようになるための準備をする段階です。

    複雑な肩関節を周囲の関節、神経、血管などから総合的に見て、考えられるようにして、どのような評価をすれば良いのか見極められるようにしていきます。

    実践編では、病態理解を深め、治療につなげるための方法を学んでいただきます。

    このセミナーで、臨床で様々な病態に対応できる力を確実に身につけていただければと思います。



    講義内容)

    第1回【評価編】解剖学と運動学から病態を理解し、評価力を高める

    1.複合体としての肩関節
    ・関節の安定性の決定要因
    ・筋の弛緩の重要性について
    ・運動療法の治療の順番をどう決める?
    ・肩関節の評価の難しさはどこからくるのか?
    ・肩甲骨の動きの再考
    ・胸鎖関節がわかれば肩鎖関節は導ける
    ・肩甲骨を止める評価のススメ
    ・肩関節挙上動作の運動解析
    ・後上方関節包へのアプローチ

    2.運動機能評価としての画像の読影
    ・靭帯の付着部に生じた牽引性骨棘肩峰下インピンジメント
    ・肩峰下インピンジメント肩峰の変形性変化を評価する
    ・関節包肥厚
    ・腱板疎部高信号

    3.肩甲骨に対する上腕骨の安定
    ・骨頭動揺性の評価
    ・肩関節周囲の神経支配

    4.肩関節周囲の末梢神経障害
    ・肩甲上神経障害の症状
    ・肩甲上神経と絞扼部位
    ・肩甲上神経障害の傾向
    ・リハビリテーションアプローチ
    ・腋窩神経障害の症状
    ・Bennett lesion
    ・腋窩神経障害の運動療法
    ・QLS症候の機序
    ・QLS症候の運動療法
    ・広背筋症候群と血管の関係
    ・広背筋に対するふたつのアプローチ



    講師紹介)

    講師:瀧田勇二先生(白金整形外科病院 理学療法教育部長 )

    平成医療専門学校(現:平成医療短期大学)卒業
    国際医療福祉大学大学院 修士課程修了
    白金整形外科病院 理学療法教育部長  

    <著書>
    リハで読むべき運動器画像

    運動器の画像から得られる情報は多岐にわたる。

    医療画像は骨,関節,筋など身体の内部を見せてくれる非常に便利なツールである。

    一方でその情報が多すぎるために、どこから見て、どこをどう読み判断すればいいか、悩みの種ともなる。

    さらにリハビリテーションでは、その情報をどのように活かしていくか、という最大の課題もある。

    本書ではそのような課題に応えるため、リハビリテーションで重要なポイントとなる運動器の痛み、関節可動域、安定性・不安定性に焦点を当て、どのように読み解いていくかを画像を交えて詳説した。

    また初学者のために、医療画像の基本、X線画像、CT、MRIの原理などもわかりやすく解説した。

    画像解剖を理解するための正常画像も掲載し、疾患画像との比較ができるようにした。

    運動器疾患のリハビリテーションで役立てられる情報が満載の1冊である。

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講師プロフィール

平成医療専門学校(現:平成医療短期大学)卒業 国際医療福祉大学大学院 修士課程修了 白金整形外科病院 理学療法教育部長   <著書> リハで読むべき運動器画像

過去のセミナーへのレビュー

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