セミナー概要

開催日程

• 日時： 2021/05/16 (日) 08:30 - 10:30

  開催場所： オンライン

  腱板修復術後の理学療法
  
  腱板修復術後の患者さんが求めていることは、何でしょうか。痛みのない生活を取り戻したい。趣味やスポーツ活動を続けたい。背景や状態は様々であれ、こんなご希望を聞くことが多いのではないでしょうか。
  
  目標を達成するためには、正確な診断と手術が不可欠であることは言うまでもありません。しかし、仮にベストと思われる手術が行われたとしても、スムーズな経過をたどる場合もあれば、そうでない場合もあります。なかなか痛みが引かなかったり、可動域の回復が進まなかったり、あるいは腱の治癒が不完全であったり。これらを良い方向に進めるためには、術前の状態を可能な限り把握し、手術方法を理解し、術後理学療法を安全に、個別性を持って進めることが大切です。
  
  本セミナーでは、私がこれまでに集めてきた科学的情報、蓄えてきた臨床経験に基づき、腱板修復術後の理学療法の進め方についてお話しいたします。各時期に行うことに関しては、基本的に一次修復可能であった腱板断裂を想定して話を進めていきます。一次修復不能な広範囲断裂に対する術後の工夫点についても、可能な範囲でお話しさせて頂きたいと考えております。
  
  術後に注意することは、再断裂リスクをなるべく小さくしつつ、可動域や筋力のような機能回復を適切なタイミングで進めることです。特に、術後早期に安全な負荷・運動を選択するにはどうしたら良いか、日常生活やスポーツ活動復帰前にはどのような点に着目しているかについて整理し、皆さんとアイディアを共有できたらと思います。
  
  以下のような内容を予定しています。
  
  腱板修復術後の考え方
  ・術後再断裂の危険因子
  ・術後可動域制限の危険因子
  ・腱板修復術後プロトコル
  
  保護期に行うこと
  ・炎症、疼痛コントロール
  ・修復組織の保護、治癒促進
  ・肩関節可動域制限の予防
  
  回復期に行うこと
  ・肩関節可動域の回復
  ・筋出力の回復
  
  修正期に行うこと
  ・運動パターンの修正
  ・耐久性の獲得
  
  強化期に行うこと
  ・筋出力の強化
  ・段階的スポーツ復帰

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