テーマ「理学療法の多様性と可能性」
日時:令和6年3月10日(日)9:30〜(受付9:00)16:30終了
場所:麻生リハビリテーション大学校 講堂(福岡市博多区東比恵3丁目2−1)
参加費:現地参加5,000円、オンライン(Zoom)参加3,000円
※利益分は令和6年能登半島地震の義援金として寄付致します。
資料配布:資料はPDFで配布致します。当日の紙媒体での配布はございません。
【概要】
「理学療法」という概念が日本に輸入され、約60年近くになります。その間、日本では有資格者が増加し続け、現在では、世界トップクラスの20万人を超える理学療法士が存在します。それに伴い、働きかたも多様化しており、医療や介護の分野のみならず、予防や産業、教育、個人での起業など、理学療法を「手段」とした働きかたの可能性は大きく広がっています。
今回、医療や研究分野、予防や産業分野、自費での起業など、それぞれの領域で経験を積まれた御三方に登壇いただき、その分野における過去〜現在〜未来について話題提供いただきます。また、現場で培った知恵や経験だけでなく、現状で抱える問題や課題にも触れていただき、未来に向けてどのような取り組みが必要か?を参加者の方々と共有する機会にしたいと考えています。本研修会が参加される方々の未来に繋がることを期待し、多くの方々のご参加をお待ちしております。
【タイムスケジュール】
9:00 受付
9:30 セミナー1 「臨床研究から見えてきた“現実”と“限界”への挑戦」
講師:田中 創 先生(福岡整形外科病院)
10:30 セミナー2「Art guided by science」
講師:多々良 大輔 先生(Switch physio)
12:00〜13:00 休憩
13:00 セミナー3「Tensegrityと入谷式足底板の私見を交えた解釈との融合から導かれた新たな運動制御理論の提案」
〜手足体幹療法とそこに行きついた私なりの科学〜
講師:安里 和也 先生(姿勢と動きの研究所)
16:00 全体討論 講師3名とフロアの皆様とのディスカッション
16:30 終了
【セミナー1:田中 創先生からコメント】
「臨床研究から見えてきた“現実”と“限界”への挑戦」
私は臨床や教育現場で15年の経験を積んだ後に大学院へ進学した。大学院では一つの事象を狭く深く学ことで、日々実践していることの多くが、まだまだ未解決事象であることを学んだ。そして、大学院の進学とともに、整形外科領域の臨床研究に対する想いが強くなり、そのフィールドを福岡整形外科病院へ移した。
現在は、変形性膝関節症(保存・外科療法)の疼痛をテーマに臨床と研究に向き合う日々である。その中で、一つの専門性を掘り下げていくことで、朧げながら見えてきた“現実”と“限界”がある。それは、「(一見当たり前と思われる)エビデンスが蓄積されてこなかった過去(現実)」と「理学療法領域における介入研究の不足(限界)」である。
今回は、その両者の解決に挑戦すべく、現在取り組んでいる内容について紹介させていただく。また、最近、臨床研究での学びを生かして、企業における疼痛予防を産業分野で実践しており、その内容についても一部紹介させていただく。
【セミナー2:多々良 大輔先生からコメント】
「Art guided by science」
早いもので理学療法士になって26年が経過した。中枢神経疾患に対する診療を7年、整形外科領域での経験18年を経て、2023年に起業、switch physioを立ち上げ、現在に至る。診療に関しては徒手療法を中心に学んだが、カナダの世界的な理学療法士:Diane Lee氏に師事して学びながら彼女のコンセプトをより分解し、様々な理学検査を組み立てつつ、問題点を絞り込んで介入することを意識するようになった。また臨床研究、大学院修士課程を経て、自らの診療における感覚的な直感をエビデンスとして裏付けることができるのかをより意識するようになった。現在は自費リハビリテーションの提供に加え、4社とリハビリテーションアドバイザーとして契約を結び、様々な顧客、セラピストと出会いながら、刺激的な毎日を過ごしている。
今回は医療機関での勤務から起業に至った経緯、治療・施術における医療機関と自費領域での違い、そして変わらず意識している点についてご紹介する。
【セミナー3:安⾥ 和也先生からコメント】
「Tensegrityと入谷式足底板の私見を交えた解釈との融合から導かれた新たな運動制御理論の提案」
〜手足体幹療法とそこに行きついた私なりの科学〜
20世紀末に理学療法士となり25年弱が経過し、最近になってようやく己が目指すべく道が見えてきたように感じている。
学生時代に「理学療法とは?」との問いに出会い、その “ こたえ “ を探し求め、入谷・福井・山口という生涯の恩師に出会った。恩師から学ぶことは多肢に渡り、その中でも近年は、入谷式足底板を通しての学びが多くを占めるが、入谷式足底板は理学療法士・入谷誠先生が創り上げたという観点から理学療法の一技術であり、決して特殊な存在ではなく、一般的な理学療法の理論と合致する理論が必要であると考えている。他方、約17年前に友人である福島務PTから Tensegrity という概念を教えていただき、私の理学療法の土台として、今日も活用している。
今回、 そのTensegrity と入谷式足底板の私なりの解釈を融合させ新たな運動制御理論として手足体幹療法と名付けたお話しをさせていただく。
最後に、今現在の理学療法の “ 形 ” にたどり着いた過去・現在・未来を結ぶべく、私なりの科学に対する想いも含めてお伝えする。
注意事項:当日他の施設や教室へは入らないようお願い致します。
各自昼食のご準備をお願い致します。近隣にはローソンがあります。
キャンセルポリシー:発熱等感冒用症状のある方は当日の参加を控え、事務局へご連絡下さい。
他者へのチケットの譲渡は出来ず、購入後の払戻しは致しかねますのでご了承くださいませ。
開催日程
日時: 2024/03/10 (日) 09:30 - 16:30
参加費: 外部決済 講師: 田中 創、多々良大輔、安里和也
留意事項
セミナーに関するお問い合わせ
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講師プロフィール
整形外科分野の理学療法が専門であり、特に運動器疼痛の研究を行っています。 【所属学会】 日本運動器理学療法学会(理事)、日本運動器疼痛学会(代議員)、日本ペインリハビリテーション学会(代議員)、日本疼痛学会、日本膝関節学会、日本スポーツ整形外科学会、International Association for the Study of Pain(IASP)
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