セミナー概要
○概要
「ロルフィング®︎」は、アメリカ生まれのボディーワークであり、呼吸や自律神経系の機能、身体感覚等の生理的機能を最適化するために、身体本来の動作の妨げになっている筋膜の捻れ、骨格の位置の歪み等を正しい位置に戻していく施術です。
理学療法士として病院勤務後、アメリカに渡り、筋膜ワークの生みの親である「ロルフィング®︎」の資格を取得、帰国後ロルファーとして活動している講師により、ハンズオンの技術をしっかりと高めていきます。
筋膜(Fascia)に関しては、昨今治療業界やボディーワーク業界、フィットネス業界、美容業界等様々な場で様々なテクニックが広がっています。
私と同じロルファー™️でもあるThomas W. Myersの著書、ANATOMY TRAINSの日本語翻訳版が2009年に出版されてから、日本でも治療業界や、トレーナー業界、ボディーワーク業界で「筋膜」という言葉や、「筋膜リリース」のテクニックが流行り、今に至っている事かと思います。
その筋膜に関しては、2008年のアメリカボストンでの国際学会を皮切りに欧米を中心に国際学会が開催されており、サイエンスとしての歴史がまだ20年未満のため、まだわかっていない事が沢山ありつつも、わかってきている事も沢山あります。
また、「筋膜」にフォーカスをあて、その施術を体系立てた 世界で初めてのものがロルフィング ®になります。
日本で流行っている筋膜リリースと言われているものと、サイエンス的な観点からみた筋膜や、ロルフィング的な観点から扱っていく筋膜へのアプローチが乖離している印象を抱いています。
例えば、「筋膜の癒着を剥がす」という目的で、身体の組織を強く擦ったり、強圧を加えるような形のアプローチを散見しますが、実際に力学的に筋膜の癒着を剥がすためには、数百キロの力が必要だと言われています。
そのような力を人間の徒手で加える事は非常に困難です。
筋膜は本来約60%が水分で構成されている液状の流動性を持った組織であり、筋膜のワークにおいて重要な事は、筋膜中に多数含まれている固有感覚受容器を刺激する事で、神経系のサイクルを改善したり、体液循環量が増加する事で筋膜中の水分量が改善し、周辺の組織と癒着する事なく滑走できる状態に戻すという事です。
更に、筋膜的な観点から身体をみていこうと思うと、筋膜は筋肉と骨だけに関連するわけでは無く、身体のありとあらゆる組織と関係性を持っており、内臓系、神経系、脈管系との関係も考慮する必要があります。
FASでは、ロルフィングや、オステオパシーの内臓マニピュレーション・神経マニピュレーションで学んだ知識やテクニックをベースに、筋骨格系と内臓・神経・脈管系との関係性を学んだ上で、筋筋膜へのワークだけでなく、内臓筋膜や神経系に対するワークもお伝えし、身体の全体性への理解を深めていきます。
FASの場で、サイエンス的な観点と、ロルフィング的な観点からの筋膜へのアプローチ、理論と感覚の両面のバランスを大切にしながら、筋膜へのワークを学んでいきませんか。
○プログラム
・ロルフィングの考え方について
・筋膜の解剖学、生理学
- 筋膜の発生学的理解
- テンセグリティ構造について
- 筋膜のストレス伝達
- 固有感覚受容器と筋膜の関係
- 情動や動機付け等の内受容的側面と筋膜の関係
- 筋膜と神経系・脈管系の関係
- 筋膜各層の特徴(脂肪層、筋筋膜・靭帯・内臓筋膜・硬膜等の関係性)
・なぜ筋膜へのアプローチが重要なのか
・筋膜リリースによる身体への生理学的変化
- 神経的変化
- 体液的変化
- システム的変化
・筋膜各層の触診
- 皮膚、表層筋膜・脂肪層、筋肉・深層筋膜、骨膜
・筋膜の繋がりを感じる
- 手首~頭頚部・横隔膜
- 足部~横隔膜
・手首・前腕へのアプローチ(デモ及び実技)
・足部、下腿へのアプローチ(デモ及び実技)
・胸腰筋膜のアプローチ(デモ及び実技)
詳細は下記URL先よりご覧下さい。
https://www.fascialapproachseminar.com