2001年にDeyoらが非特異的腰痛が腰痛の85%程度を占めると報告して久しい。
非特異的腰痛とは単純X線所見やMRI画像などの画像所見からでは診断がつかない腰痛として捉えられている一方で、Suzukiらは丁寧に理学所見を取ることで腰痛患者の72%は診断可能であり、真の非特異的腰痛は腰痛患者全体の22%に過ぎないとも報告しています。
感度・特異度ともに高い検査方法は圧痛所見とKemp signです。
一方でこれらの所見だけで、腰痛を出現させる病態がどのようなものか、原因部位はどこなのか、を同定することは困難であり、腰痛治療に悩む要因となっています。
私は筋筋膜性腰痛という診断名について違和感を感じてなりません。
皆さんは筋筋膜性膝痛や筋筋膜性肩痛などという診断名を聞かれたことは無いでしょう。
私は他の関節疾患と同様に腰痛の病態は多くの場合、椎間関節拘縮と椎間関節に機械的刺激が加わることで発生していると捉えています。
その根拠は脊椎外科医が椎間関節ブロックもしくは腰神経後枝内側枝ブロックで確定診断をつけるという事実です。 また、一見ヘルニアとして扱われる下肢症状を伴う腰痛症例の中には、脊髄神経後肢外側枝のentrapmentが関与している場合があり、どう対応しているのかについても考えていきたいと思います。
腰痛という症状がどのように発生しているのか、画像所見から何を読み解くべきか、理学所見から疼痛発生要因をどう導くのかについてエビデンスを基に私の見解をお話しさせて頂きます。
その上で、具体的な評価と治療について実技を行います。
腰痛治療の本質に迫る2日間にしたいと考えています。
開催日程
日時: 2024/01/13 (土) 14:00 - 19:00
参加費: 外部決済 講師: 小野志操
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講師プロフィール
理学療法士 専門理学療法士(運動器) 整形外科リハビリテーション学会上級指導員(認定AAA)
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