セミナー概要

開催日程

  • 日時: 2023/12/03 (日) 10:00 - 16:00

    開催場所: 大阪府

    -生活課題達成力の改善について 
    CAMRご存知ですか?
    CAMRは医療的リハビリテーションのための状況的アプローチCAMRという治療概念は、理学療法士の西尾幸敏によりシステム論をベースにして構築されました。クライエントが状況に応じてより適応的に運動を変化させ、運動課題達成をより容易に成し遂げられるように準備をするアプローチです。
    今回は実際の患者様のビデオ使った実践力をつけれる講習会です。
    まだまだ新しい評価アプローチを身につけませんか?
    しかも、少人数制で20人限定。
    議論ある講義にぜひ


    「CAMRは理論的体系だから、講義だけで十分」とよく言われます。
     でも新しい理論を理解するということは、新しい視点、新しいものの見方を「身につける」ことです。
     つまり知識を得ただけでは使い物になりません。システム論に立った観察力を身につけて初めて意味があるのです。
     学校では、人の運動システムを構造や要素、要素の機能として理解します。その結果、学校や臨床で伝統的に行われる観察は、基本的に姿勢・運動の形を見ることに熟練します。自然に形で見たものを構造に結びつけて理解します。(たとえば運動の形を見て、筋の働きで理解したりします)
     一方CAMRはシステム論を基にしています。システム論は人の運動システムを構造や要素では見ません。むしろシステムをシステムたらしめているシステムの作動の特徴で見ていきます。(こう書くと面倒臭そうですが、実際にはシンプルです)
     そうするとシステム論を理解するということは、システムの作動の特徴で人の運動や姿勢を観察できるようになることです。そのために、今回の講義でもビデオによる姿勢・運動の観察実習に時間を掛ける予定です。
     たとえば人の運動システムの作動の特徴として「課題達成に問題が起きると、問題解決を図りながら、課題を達成しようとする」という特徴があります。つまり目に見える1つの動作の中に、「問題解決」と「課題達成」の2種類の運動が混じっていることになります。
     これを理解することで人の運動システム自身が「なにを問題にしているか」と「課題達成のためにどうしようとしているのか」を理解できるようになります。その結果、「セラピストとしてどう助けることができるか」も見えるようになってきます。
     またこれによって皆さんは同時に2つの視点で、姿勢・運動を観察できるようになります。運動システムは構造からも作動の性質からも理解できるようになります。つまりセラピストの立場から見た問題も理解できますし、患者さんの運動システムから見た視点でも問題を把握できるようになります。これによってこれまでとは異なるアプローチが思いつけるようになると思います。
     これが今回の講義の目標です。
     今回は90分×5回の講義のため、知識や理論の説明はやや簡単なものになります。そのため、事前の準備として、Kindle出版の「リハビリのシステム論-生活課題達成力の改善について(前・後編)」(西尾幸敏)を読んで頂くとより理解を深めることになると思います。
     実習に使うビデオの内容はほとんど片麻痺患者さんの姿勢・動作を用います。多様な動き・目的・手段を含むからです。整形疾患にも十分応用が利くからです。

    講義内容予定(講義の進み具合や状況によって変化します)
    1、人の運動システムの理解-学校で習ったこととシステム論を基にした理解
     内容:主に講義。CAMRの特徴を示すビデオ観察
       ①学校で習う人の運動システム
       ②簡単なシステム論の説明と分類
       ③システム論から見た人の運動システムの作動の特徴
        「まずは機械とは異なる点を考えてみましょう!」
       ④CAMRの視点の特徴を理解するためのビデオ観察

    2.システム論の視点に立った探索(観察技術)を知ろう!
     内容: 探索(観察力)に関する講義とビデオ実習
       ①観察力について
       ②自律性・状況性・余剰性(課題特定性)
       ③自律的問題解決という作動
       ④3つの働きに焦点を当てる(支持、重心移動、振り出し)
       ⑤ビデオ観察と討論

    3.探索技術を身につけよう!
     内容 :ビデオ実習と討論 
        ①探索利用スキル
        ②外骨格系問題解決
        ③不使用の問題解決
        ④健康時の問題解決
        ⑤安心確保の問題解決

    4.CAMRのアプローチ(課題設定の技術と治療方略)
     内容 :講義と実習
        ①課題の種類(要素課題、動作課題、行為課題)
        ②5つの治療方略
        ③足場作りの技術
        ④仮説を立てる(問題発生図)実習

    5.ビデオ(脳卒中片麻痺の症例)を通してのCAMRのアプローチ 
     内容 :評価→仮説(問題発生図)→治療展開→検証の過程を学ぶ
        ①問題発生図の用い方
        ②治療方略の用い方
        ③質疑応答・討論

    西尾先生プロフィール

    CAMR研究会代表、基国立呉病院附属リハビリテーション学院 理学療法科教官、上田法治療研究会理事。臨床現場の第一線でリハビリをしながら、臨床現場の課題を解決できるリハビリ方法(CAMR)を開発・啓蒙している。

    1957年生まれ。国立呉病院附属リハビリテーション学院理学療法科卒。

    国立療養所での勤務を経て、1989年国立呉病院附属リハビリテーション学院にて教鞭を執る。同年上田法治療研究会に入会。

    1991年アメリカのイリノイ州立大学に1年間留学。ケシュナー助教授の下、システム論と課題主導型アプローチを学ぶ。

    その後臨床でのシステム論の応用を試行錯誤しながら、急性期病院、障害者支援施設、介護労老人保健施設、身体障害者デイサービスなどと様々な職場でのリハビリ経験を重ねながら、2013年システム論を基にした新しいリハビリテーション・アプローチ、CAMR(Contextual Approach for Medical Rehabilitation)を形作り、同年研究会を創設。

    2007年よりドイツの上田法講習会で、「システム論を基にしたリハビリテーション・アプローチ」を3回にわたって講義。

    2017年 「PT・OTが現場ですぐに使える リハビリのコミュ力」(金原出版)など

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