セミナー概要
○概要
“ロルフィング”とは、“筋膜”へのアプローチを行い、ヒトの身体が本来持つ潜在能力や自然治癒力を引き出すため、動きの妨げになっている全身的な筋膜の捻れ、骨格の歪みなどを正しい位置に戻していくプロセスです。また、身体面だけではなく、クライアントの精神面とも向き合い、筋膜リリースを中心としたセッションを行うなかで信頼関係を築き、不調を改善していくプロセスでもあります。
理学療法士として病院勤務後、アメリカに渡り “ロルフィング”の資格を取得、帰国後ロルファーとして活動している講師により、筋膜の解剖・生理学的知識をお伝えします。
講師自身、医療現場に身を置いていた中で、昨今の医療現場やトレーニング業界、フィットネス業界で「筋膜」という言葉が聞かれる事が非常に多くなったなと感じています。そして、治療やトレーニングにおいて筋膜が救世主のように扱われ、様々な方法論が世に広まっています。そのような方向からみた筋膜というものは構造物としての一方面からのみ見られているような気がします。
欧米では、2007年にアメリカボストンで開催された国際学会を皮切りに、近年筋膜への研究は進んでいますが、まだまだわからない事の方が多い筋膜。しかしロルファーとして主に筋膜を扱っている中で、この組織には構造的な側面から見るだけではもったいないくらいの魅力が詰まっていると、日々感じています。
本セミナーでは、参加者の方々の日々の活動に活かしていけるよう、世界のエビデンスに基づいた筋膜の解剖・生理学的な部分をおさえていきます。
「筋膜」「筋膜リリース」という言葉やテクニックが医療業界や、ボディーワーク業界、トレーナー業界等でよく聞かれるようになりました。
筋膜に関しては、サイエンスとしての歴史が10年強でまだまだわかっていない事も多々ありますが、現在わかっている世界的なエビデンスの観点からみると誤った認識をされている方が非常に多いです。
ぜひ、この機会に筋膜に関する知識を整理し、臨床に活かせるようにしていきませんか。
オンラインでの開催(ZOOM利用)になり、参加者の匿名性も守られますので、どなたでもお気軽にお申し込み下さい。
※通常の基礎編の座学のみの内容となります。
○プログラム
・ロルフィングの考え方について
・筋膜の解剖学・生理学
- 筋膜の発生学的理解
- 筋膜の性質
- 細胞外基質の役割
- テンセグリティ構造について
- 固有感覚受容器としての筋膜
- 筋膜と脈管系・神経系(自律神経、末梢神経)の関係性
- 筋膜各層の特徴
- 筋筋膜・靭帯・内臓筋膜・硬膜等の関係性
・なぜ筋膜へのアプローチが重要なのか
・筋膜リリースによる身体への生理学的変化(神経的変化、体液的変化、システム的変化)