月経サイクルのメカニズムに関する書籍のご紹介

これまでの日本におけるウィメンズヘルスケアの位置づけは、主に産科領域での扱いが主でした。しかし、近年では海外でのウィメンズヘルスの発展に伴い、その領域は徐々に拡大し、「女性の一生涯にわたる心身の健康」として捉えられるようになってきました。つまり、思春期から老年期にわたっての各年代における生理的、身体的な変化や学校や仕事、家庭といった環境変化に対して起こりうる女性特有の問題に対して、医療機関だけでなく多くの分野の専門家が協力して対応していかなければいけない時代に変化してきています。

そこで、今回は多様性が求められているウィメンズヘルス分野において、身体の専門家である我々が必要とされる知識と技術を身に着けるための必読書としておすすめの書籍を2冊ご紹介させていただきます。

1)最新 女性心身医学(日本女性心身医学会 編集・本庄英雄 監修)

女性は、月経サイクルにおいてホルモンの変化とともに心身の変化を大きく感じているのではないでしょうか。しかも月によって生理痛や月経前症候群(PMS)がひどくなる時もあれば、楽な時もあったりして、心身ともに振り回される方も少なくありません。本書は、そんな心と身体の関係を紐解くべく、月経困難症や月経前症候群、月経前不快気分障害や慢性骨盤痛と外陰痛など女性のライフステージにおける問題を、心身医学の観点から読み解いています。女性のライフステージに合わせた心身変化に興味のある方におススメです。

2)やさしい自律神経生理学(鈴木郁子 編著)

月経サイクルにおける月経随伴症状を紐解く一つのみかたに“自律神経”があります。自律神経は、「平滑筋、心筋および腺を支配し、呼吸・循環・消化・代謝・分泌・体温維持・排泄・生殖など、生体にとって最も基本的な機能の調節を担う」とされています。ホルモンは血液に乗って運ばれる情報伝達物質であり、それらがしかるべきところに運ばれるためには循環が良いことが大切だと考えられます。女性ホルモンもその一つであり、自律神経の働きが影響してくることが予測されます。本書は、自律神経と各臓器との関係性が非常にわかりやすく記載されており、まず最初に自律神経の勉強をするために手に取る本として良書であると思われます。

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